「ちゃんよたはいれぐ」という検索ワードが一時期ネット上で急上昇した。その背景には、単なる好奇心では語り切れない、一人の女性の覚悟と、鍛え抜かれた肉体が生み出す圧倒的な存在感がある。プロレスラーとして、筋トレインフルエンサーとして、さらにはボディコンテスト選手として - ちゃんよたという人物は今、日本のフィットネスシーンで最もユニークな存在のひとりになっている。
ちゃんよたとは何者か - 波乱万丈なキャリアの軌跡
ちゃんよた(英:chanyota、1995年6月30日生まれ)は、日本の女性プロレスラー、YouTuber、元AV女優、そして元警察官という異色の経歴を持つ人物だ。これほど多彩な肩書きを持つ女性は、日本のエンタメ界でもほとんど類を見ない。
東京都生まれ。父親は鍼灸師で、小学校低学年まで東京に住んでいたが、両親の離婚後は新潟県に移住した。中学の頃は成績が良く、特に理系科目が好きで、5年制の高等専門学校に進学している。理系の優秀な学生が、のちにリングで戦うプロレスラーになるとは、誰が想像できただろうか。
コンビニでアルバイトをしているときにストーカー被害に遭い、「強くなりたい」と思ったことをきっかけに警察官となる。地域課に配属され交番勤務に就いたが、市民から心ない言葉を浴びせられることに精神的ダメージを受けた。その後、職場環境の過酷さと喪失の経験が重なり、約2年間の勤務ののち辞職という道を選ぶ。警察官としての経験は短かったが、「強くなりたい」という原点の思いは、その後の人生をまるごと変えていく。
筋トレとの出会い - 「強くて美しい女」という哲学の誕生
警察を辞めた後、趣味の筋トレを活かしてパーソナルトレーナーの道へ進んだちゃんよた。その後の活動の広がりは、彼女自身も予想していなかったものだったはずだ。インスタグラムのプロフィールには「強くて美しい女になる」という言葉が掲げられており、プロレスラー、筋トレ、ボディメイク、クロスフィットといったキーワードが並ぶ。この一文が、ちゃんよたというブランドの核心を言い表している。
ちゃんよたは自身のSNSで「強くて可愛い女になるためのちゃんよたメモ」として4つの心構えを公開した。「食べないより、ちゃんと食べて鍛える」「落ち込んでも自分を責めすぎない」「他人の評価より、自分の納得を大事にする」「可愛いも強いも欲張る」という内容だ。この投稿へのファンの反応も興味深く、「可愛くて強い ではなくて、強くて可愛いって所がみそやね」というコメントが多くの共感を呼んだ。
プロレスラーとしての覚悟 - 「リングに上がるな」と言われても
新興団体PPPTOKYOに所属する女子プロレスラーのちゃんよたは、もともと"筋トレYouTuber"として活躍し、その後AV出演、プロレスデビューと活動の幅を広げてきた。しかし、そのデビューへの道は決して平坦ではなかった。
2021年9月14日、新宿FACEでの試合でプロレスラーとしてデビュー。14分4秒で敗北後、号泣。試合後はプロレス活動を継続することを改めてコメントした。デビュー戦での涙は、弱さの表れではない。それは本気で挑んだ者だけが流せる、勝負の涙だ。
プロレスラーとしては3周年を迎え、単発のゲスト参戦ではなく、それだけ続いたのは一にも二にも本気だったからだ。周囲からの批判や偏見を跳ね返し、リングに立ち続けた意志の強さは、ちゃんよたという人物を語るうえで欠かせない要素だ。プロレスに取り組み持久力の必要性を感じ、試合の組み立てや魅せる技術が必要なことから「頭が良くないとプロレスできないな」という感想を得たという。
ちゃんよたはいれぐとボディコンテスト - 結果で語る肉体の説得力
ちゃんよたはいれぐという言葉と同様に、彼女の引き締まった下半身と全身の筋肉美がフィットネス界で大きな注目を集めるようになったのは、ボディコンテストへの挑戦がひとつの転機となっている。
女子プロレスラーで筋肉インフルエンサーのちゃんよたさんが、8月17日(土)に開催されたマッスルゲート仙台・ウーマンズウェルネスで優勝し、24日(土)のマッスルゲート神奈川で2位の成績を残した。プロレスをこなしながら、減量とボディメイクを同時進行させるその姿勢は、普通のアスリートでもなかなか実現できないものだ。
出場するには減量が必須となるが、プロレスの練習後に筋トレ、その後にプロレス大会に出場するという超ハードスケジュールをこなしていた。これほどのスケジュールをこなしながら結果を出すのは、並外れた体力と精神力なくしてはあり得ない。
トレーニングはトップボディビルダーにアドバイスをもらい、分割の仕方などを今までと変えたという。ちゃんよたさんは筋トレ以外にも、プロレスの練習を週2回行う。こうした細かい工夫の積み重ねが、あの肉体を作り上げている。
ちゃんよたは昨年12月、「マッスルゲート2024ゴールドジムジャパンカップ」のウーマンズウェルネスの部に出場し、ビキニ姿と見事な筋肉でポージング。会場からの多くの声援があったが、結果は6位に。全国優勝には一歩届かなかったものの、今年もフィットネス大会に出場する予定だという。完璧ではなかった結果も、彼女にとってはさらなる挑戦へのエネルギーに変わっていく。
「究極生命体」を目指すトレーニング哲学 - HYROXという新たな挑戦
ちゃんよたは「究極生命体を目指して日々鍛錬を続けるプロレスラーちゃんよたです。最近はHYROXトレーニングを取り入れています」とコメントしている。この「究極生命体」という言葉には、外見の美しさだけでなく、機能的な強さまでも追い求める彼女の哲学が凝縮されている。
HYROXとは、ランニングと筋トレ系の種目を交互に行い、ゴールまでのタイムを競うフィットネスレースだ。筋力だけでなく、走り続ける持久力、重いものを動かすパワー、苦しい時でも動き続ける精神力が必要となる。プロレスの試合と通じるものを感じているという。見た目を磨くことと、実際に動ける身体を作ることを同時に追う - そこにちゃんよたというアスリートの本質がある。
プロレスラーとして活躍しつつ、肉体美を競うボディコンテストにも臨んでいるちゃんよた。強さと美を兼ね備えた存在を目指すべく、トレーニングを軸に据えた日常を送っている。この姿勢は、ファンだけでなく、フィットネスを真剣に考える人たちにとっても大きな刺激になっている。
SNSとメディアでの影響力 - 142,000人が支持する理由
インスタグラムのフォロワー数は14万2千人を超え、914アカウントをフォローしながら293の投稿を公開している。数字だけを見れば、この規模のフォロワーを持つインフルエンサーは珍しくない。しかし、ちゃんよたのケースが特異なのは、そのフォロワーが純粋に彼女の「変化と挑戦のリアル」を見たくて集まってきている点だ。
29歳の節目となった2024年は、今まで続けてきたセクシー女優の活動を引退し、よりトレーニングに注力する方向へと舵を切っている。キャリアの選択をはっきりとした意志で切り替える姿勢は、フォロワーたちに「自分も変われる」というメッセージを静かに送り続けている。
SNSには筋トレ後のムキムキボディを公開し、「肉体がかっこいい!」「二頭筋デカくなったなー」「盛り上がりがいい」「いい太もも」とファンが驚いた。ただ美しいだけでなく、「強さ」が視覚的に伝わってくる肉体だからこそ、見る者の心を揺さぶるのだろう。
プロレスと筋トレ、二つの世界で結果を出す両立術
多くのアスリートが直面する「競技力向上」と「見た目の仕上がり」の矛盾。ちゃんよたはこの難題に、自分なりの答えを出し続けている。
ちゃんよたにとって、トレーニングで肉体を鍛えることはすべての活動の根源と言っていい。プロレスのための"補強"というだけではないのだ。休養期間を設けたのも多忙で十分なトレーニングができず、そのことから「病んで」しまったのが原因だった。トレーニングが精神的な支柱でもあるという点は、彼女のパフォーマンスを支える見えない核だ。
減量をしていくつか反省点があるというちゃんよたさん。「10㎏以上減量したのが初めてで、絞れたというより、萎んだという感じにみえてしまったので、食事の面を見直して、効率よく絞れるようにしたいと思います」と語っている。失敗を隠さず、公に語って次の糧にする - この透明性もまた、彼女がファンから信頼を得る理由のひとつだ。
ちゃんよたが体現するもの - 「強くて可愛い」という新しい女性像
ちゃんよたはいれぐというキーワードは、単なる外見への好奇心から生まれた検索ワードかもしれない。しかし、その言葉の背後には、元警察官が警察を辞め、パーソナルトレーナーとなり、AV女優として話題を集め、さらにプロレスラーとしてリングに上がり、ボディコンテストで結果を出すという、常識では測れない人生の軌跡が詰まっている。
以前はAV、プロレスと活動内容で求められる体型に合わせるよう努力していたが、2023年時点では自分がなりたい「ちゃんよた」の体になれればよいと考えを改めた。この変化こそが、ちゃんよたの成熟を物語っている。他者の基準ではなく、自分の基準で肉体を作る。そこにブレがなくなったとき、人は本当の意味で強くなれるのかもしれない。
プロレス、ボディコンテスト、筋トレ、SNS発信 - ちゃんよたというアスリートの挑戦は現在進行形だ。肉体の美しさと機能的な強さを同時に追い、失敗を公開し、改善を重ねる姿勢は、フィットネスに関心を持つすべての人にとって参考になる。ちゃんよたはいれぐという検索をきっかけに彼女を知ったとしても、その先に見えてくるのは、努力と覚悟で自分の人生を作り直した一人の人間のストーリーだ。